コンセンサス会議に関する日本語文献リスト
この文献リストについて
2010.07.05記
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- コンセンサス会議を主題とした日本語文献をできるかぎり網羅的に集めましたが、漏れがあるかもしれません。分類も三上個人の研究のための便宜的なものにすぎず、不適切な部分もあるかと思います。お気づきの点がありましたら、ご教示ください。
- 最下部の英語文献のリストは全く網羅的なものではなく、コンセンサス会議を主題とした文献で、個人的に関心を持ったものをリストアップしました。英語文献のリストは、折を見て改めて整備したいと思います。
- この文献リストは、日本におけるコンセンサス会議の展開をテーマとしたある論説を執筆するため、2010年6月に作成しました。この研究は、科学研究費補助金 若手研究(B)「科学技術の参加型評価手法の理論的基礎の解明および実用化支援ツールの開発」(課題番号21700839)の助成を受けたものです。
初期の紹介
- 若松征男 1993:「デンマークのコンセンサス会議:科学と社会をどうつなぐか」『科学技術ジャーナル』2(2),22-4.
- 若松征男 1996:「素人は科学技術を評価できるか?」『現代思想』24(6),97-109.
- 木場隆夫・中島秀人 1997:「科学技術文明と民主社会の調和」『研究・技術計画学会 年次学術大会講演要旨集』12,226-9.
1998・1999年の試行をめぐって
- 木場隆夫 1998:「日本におけるコンセンサス会議の試み」『研究技術計画学会 年次学術大会講演要旨集』13,232-5.
- 小林傳司 1998:「遺伝子治療をテーマに日本初の『コンセンサス会議』:先端技術の評価に市民の視点導入,有効性や危険性,将来性など議論」『ばんぶう』204,80-3.
- 木場隆夫 1999:「コンセンサス会議の社会的意義についての考察:日本とデンマークの比較を通して」『総合政策』1(2),229-41.
- 小林傳司 1999:「“コンセンサス会議”という実験:素人に科学/技術を評価する資格はあるか」『科学』69(3),159-63.
- 若松征男 1999:「コンセンサス会議における専門家の役割 : インターネットをテーマとした試みの経験から」『情報処理学会研究報告. EIP, [電子化知的財産・社会基盤]』99(83),45-50.
- 木場隆夫 2000:「科学技術政策形成過程における非専門家の役割:コンセンサス会議の試行から(pdf)」『公共政策』2000,1-9.
- 木場隆夫 2000:「コンセンサス会議における市民の意見に関する考察」(科学技術政策研究所 調査資料70)
農水省コンセンサス会議後の文献
- 鏑木孝昭 2001:「市民参加による政策決定の可能性:コンセンサス会議とフューチャーサーチ」『リサイクル文化』64,100-10.
- 久保はるか 2001:「科学技術をめぐる専門家と一般市民のフォーラム:デンマークのコンセンサス会議を中心に」『季刊行政管理研究』96,40-58.
- 野口宣靖 2001:「市民と専門家とのコミュニケーション:『コンセンサス会議』に学んで」『遺伝』55(6),60-4.
- 浦田哲雄 2001:「遺伝子組換え農作物をめぐる市民参加の議論:『遺伝子組換え農作物を考えるコンセンサス会議』シンポジウムについての報告」『農業機械レポート』475,16-8.
- 若松征男 2001:「『遺伝子組換え農作物を考えるコンセンサス会議』:問題を考える枠組みを作るために」『農業と経済』67(8),31-9.
- 科学技術への市民参加を考える会編 2002:『コンセンサス会議実践マニュアル』.
- 木場隆夫 2002:「コンセンサス会議の成立過程及びその意義に関する考察」『研究技術計画』15(2),122-31.
- 小林傳司 2002:「パネル討論(3)組換え農作物に関するコンセンサス会議(シンポジウム 第14回春期講演シンポジウム)」『日本リスク研究学会誌』13(2),26-30.
- 小林傳司 2002:「社会的意思決定への市民参加:コンセンサス会議」小林傳司編『公共のための科学技術』玉川大学出版部,158-83.
- 前島修 2002:「建設コンサルタントのテクノロジー・アセスメントへのすすめ『対話の時代』に求められる土木技術者の果たす役割とは」『土木学会誌』87(1),64-7.
- 松本三和夫 2002:『知の失敗と社会:科学技術はなぜ社会にとって問題か』岩波書店.
- 高橋暁子 2002:「科学技術行政への市民参加:「原子力政策円卓会議」と「遺伝子組換え農作物を考えるコンセンサス会議」にみる現状と展望」『科学技術史』6,71〜117.
- 若松征男 2002:「新環境学 市民参加で技術の是非を議論し合意形成する、コンセンサス会議」『日経エコロジー』33,134-7.
- 小島剛 2003:「非専門家の科学への参加と科学政策の民主的議論:PUS(公衆の科学理解)とコンセンサス会議」『ソシオロジ』48(1),111-27.
- 大塚善樹 2003:「『食と農の分離』における『専門家と素人の分離』」『環境社会学研究』9,37-53.
- 白井信雄 2003:「市民主役の環境政策:市民環境監査,コンセンサス会議,地元学,アダプト制度,市民共同発電」『地方自治職員研修』36(4),26-8.
- 総合研究開発機構・木場隆夫編 2003:『知識社会のゆくえ:プチ専門家症候群を超えて』日本経済評論社.
- 若松征男 2003:「『科学技術への市民参加』を展望する:コンセンサス会議の試みを例に」『研究技術計画』15(3/4),168-82.
- 小林傳司 2004:『誰が科学技術について考えるのか:コンセンサス会議という実験』名古屋大学出版会.
- 三野耕治 2004:「食の安全・安心とは:遺伝子組換え農作物を考えるコンセンサス会議」『明日の食品産業』2004(11),18-22.
- 農林水産先端技術産業振興センター編 2004:「特集:遺伝子組換え農作物を考える市民(コンセンサス)会議」『Techno innovation』14(3),3-65.
- 篠原一 2004:『市民の政治学:討議デモクラシーとは何か』岩波書店.
- 平野哲也 2005:「遺伝子組換え作物の安全・安心の確保:コンセンサス会議」『農業および園芸』80(1),214-9.
- 大草輝政 2005:「科学技術と社会を繋ぐ対話」『技術倫理研究』2,37-53.
- 若松征男 2005:「コンセンサス会議とその日本での試み(pdf)」『PI Forum』1(2),23-7.
- 若松征男 2005:「科学技術への市民参加:コンセンサス会議を中心に」『科学技術倫理を学ぶ人のために』世界思想社,239-63.
教育への応用
- 杉山滋郎 2002:「科学コミュニケーション」『科学技術社会論研究』1,141-8.
- 杉山滋郎 2003:『「模擬コンセンサス会議」報告書』.
- 栃内文彦 2004:「模擬コンセンサス会議の技術倫理教育への応用可能性の考察(セッション50 技術者倫理・産業倫理IV)」『工学・工業教育研究講演会講演要旨集 平成16年度』,347-8.
- 杉山滋郎・蔵田伸雄・東海林邦彦 2005:『模擬コンセンサス会議(2003〜2004年度プロジェクト研究実施報告書』.
- 内田隆 2009:「コンセンサス会議を利用した理科教育の実践」『日本理科教育学会全国大会要項』59,190.
- 内田隆・福井智紀 2009:「コンセンサス会議の教育利用からSTS教育を再考する」『年会論文集』33,261-2.
「市民が考える脳死・臓器移植」(ディープダイアローグ)
北海道GMコンセンサス会議
- 小林傳司 2007:『トランス・サイエンスの時代:科学技術と社会をつなぐ』NTT出版.
- 三上直之 2007:「実用段階に入った参加型テクノロジーアセスメントの課題:北海道『GM コンセンサス会議』の経験から」『科学技術コミュニケーション』1,84-95.
- 森岡和子 2007:「コンセンサス会議における円滑なコミュニケーションのための考察:『遺伝子組換え作物の栽培について道民が考える「コンセンサス会議」』を事例として」『科学技術コミュニケーション』1,96-104.
- 杉山滋郎 2007:「遺伝子組換え作物コンセンサス会議への所感と提言」『科学技術コミュニケーション』1, 105-11.
- 渡辺稔之 2007:「GM条例の課題と北海道におけるコンセンサス会議の取り組み」『科学技術コミュニケーション』1,73-83.
- 渡辺稔之 2007:「遺伝子組換え研究の技術アセスメント:コンセンサス会議の成果と問題」『農業と経済』73(4),68〜75.
ナノトライ
- 三上直之・杉山滋郎・高橋祐一郎・山口富子・立川雅司 2009:「『上流での参加』にコンセンサス会議は使えるか:食品ナノテクに関する『ナノトライ』の実践事例から」『科学技術コミュニケーション』6,34-49.
- 三上直之 2009:「上流段階における科学技術への市民参加の可能性:食品ナノテクをめぐる三つの対話『ナノトライ』(pdf)」『PI- Forum』4,2-7.
海外事例・調査報告
- 西澤真理子 2002:「科学通信 市民に科学技術が評価できるのか:遺伝子診断に関するドレスデン・コンセンサス会議」『科学』72(9),861-5.
- 西澤真理子 2003:「社会土壌が参加型リスクマネジメントに与える影響:ドイツでの事例を基に(pdf)」『社会技術研究論文集』1,133-40.
- 水野洋子・柳下正治・涌田幸宏・前田洋枝・図師田聡子 2004:「デンマークにおける参加型会議の実践とその評価(pdf)」『社会技術研究論文集』2,59-67.
最近の文献
- 小菅雅行 2008:「オークショットの共同体概念を用いた,サイエンスコミュニケーションの分析試案(pdf)」『メタフュシカ』39,73-85.
- 遠山菊夫 2010:「合意形成のための現代欧米流コミュニケーション:ビジネス交渉術とコンセンサス会議」『杏林大学外国語学部紀要』22,35-56.
- 城山英明・吉澤剛・松尾真紀子・畑中綾子 2010:「制度化なき活動:日本におけるTA(テクノロジーアセスメント)及びTA的活動の限界と教訓(pdf)」『社会技術研究論文集』7,199-210.
- 若松征男 2010:『科学技術政策に市民の声をどう届けるか:コンセンサス会議,シナリオ・ワークショップ,ディープ・ダイアローグ』東京電機大学出版局.
(参考)英語文献
- Joss, Simon, and John Durant, eds. 1995. Public Participation in Science: The Role of Consensus Conferences in Europe, London: Science Museum.
- Blok, Anders 2007: "Experts on Public Trial: On Democratizing Expertise through a Danish Consensus Conference," Public Understanding of Science, 16, 163-82.
- Dryzek, John S., Robert E. Goodin, Aviezer Tucker and Bernard Reber 2009: "Promethean Elites Encounter Precautionary Publics: The Case of GM Foods," Science, Technology and Human Values, 34(3), 263-88.
- Horst, Maja, and Alan Irwin 2010: "Nations at Ease with Radical Knowledge: On Consensus, Consensusing and False Consensusness," Social Studies of Science, 40(1), 105-26.
- Sclove, Richard 2010: Reinventing Technology Assessment: A 21st Century Model, Washington DC: Science and Technology Innovation Program, Woodrow Wilson International Center for Scholars.