mikami lab.@名古屋大学 大学院環境学研究科 環境政策論講座

名古屋大学大学院環境学研究科 環境政策論講座の三上直之のサイトです。2023年10月に北海道大学から現所属に異動しました。

市民参加

「社会との対話・協働」に関する研究開発

所属先の高等教育推進機構が年に3回発行しているニュースレターの巻頭に、自分の研究について自由に書いてよいという機会を頂きました。着任から来月で丸8年となる研究部門での活動をふりかえってみました。ニュースレターは下記のところでも全文PDFでお読み…

日韓ワークショップを開きました

ご報告が遅れましたが、7月29日に北海道大学で「科学技術への市民参加に関する日韓ワークショップ(Japan-Korea Exchange Workshop on Public Engagement in Science and Technology)」を開きました。韓国側からは韓国カトリック大学のイ・ヨンヒ教授(社会…

仕掛人の戦略から考えるWWViewsとのつきあい方(2016年2月23日、国立環境研究所での講演)

(この講演の経緯については、このブログ内の別の記事に書きましたので、ご参照ください。)本日はこの大変貴重な機会にお招きいただき、ありがとうございました。今朝は6時半頃に自宅を出て、新千歳空港で8:30発の飛行機に乗り込んだのですが、突然の大雪に…

仕掛人の戦略から考えるWWViewsとのつきあい方

北海道出身の宇宙飛行士である毛利衛さんの「部下」として働く、という貴重な経験を、かつて3年間ほどさせていただいたことがあります。科学技術振興機構(JST)の科学コミュニケーションセンターにフェロー(要するに非常勤の研究員)として所属していたと…

ミニ・パブリックスとは何か? 17分でわかる動画はこちら

ミニ・パブリックスとは、無作為抽出などの方法を使って、ある社会の縮図となるよう一般の人たちを十数人から数百人集めて話し合いを行い、その結果を政策決定などに用いる市民参加の手法の総称です。我々の研究室でも、科研費などの助成を受けてこれらの手…

“本場”デンマークでコンセンサス会議が使われなくなった理由

先々週の週末、東工大で「ミニ・パブリックス研究フォーラム」というシンポジウムが開かれ、私も参加してきました。「ミニ・パブリックス」とは、無作為抽出などの方法で社会全体の縮図となる十数人から数百人規模の人を一般から集めて、あらかじめ決まった…

科学技術への市民参加 いま改めて何が課題か

滋賀大学の加納圭さんたちが進めてきた科学技術への市民参画に関するプロジェクト(PESTI)が当初の研究開発期間を終え、新しいフェーズに入る*1のを機に、先月大阪で開かれたシンポジウムで基調講演をさせていただいた。上記のテーマを20分でという依頼だっ…

ブックレット『市民の日本語へ』をひつじ書房から出版しました

市民の日本語へ―対話のためのコミュニケーションモデルを作る作者: 村田和代,松本功,深尾昌峰,三上直之,重信幸彦出版社/メーカー: ひつじ書房発売日: 2015/04/10メディア: 単行本(ソフトカバー)この商品を含むブログ (4件) を見る社会言語学やNPO論、民俗…

JSTサイエンスチャンネルにインタビュー掲載

[:W300:right] 2012年からこの春まで、非常勤のフェローとしてJST科学コミュニケーションセンター(CSC)(毛利衛センター長)の調査研究業務に参画させていただきました。大阪大学の八木絵香さんらと共同で「科学技術をめぐる参加型の議論の場を不断に創出…

今後の出版の予定

2012年の実践をもとに、その後、分析・考察を進めてきた研究が、この春ようやく2本続けて出版の運びになります。一つは、2012年9月の「生物多様性に関する世界市民会議(World Wide Views)」(日本科学未来館主催)の参与観察をもとにした論文です。フィン…

科学技術社会論学会シンポの録画映像

少し前の話になりますが、9月27日に札幌で開かれたシンポジウム「地球温暖化問題と科学コミュニケーション」(主催:科学技術社会論学会・北海道大学CoSTEP)に登壇しました。その時の録画映像が、下記のサイトで公開されています。 北海道大学CoSTEP「地球…

大学放送講座「ミニ・パブリックスって何だ?」配信中

道民カレッジ「ほっかいどう学」大学放送講座(製作:北海道放送(HBC))の下記の番組に出演しました。道内の事例も紹介しつつ、ミニ・パブリックス型の市民参加の方法について、可能性や課題も含め30分でお話ししました。放送は終了しましたが、番組の動画…

大学放送講座の放送日が決定、11月16日(土)午前5時から

8月1日の記事でもご報告しましたが、この秋、北海道教育委員会が主催する道民カレッジ「ほっかいどう学」大学放送講座(製作:北海道放送(HBC))に出演します。このたび、放送日とタイトルが正式に決まりました。 道民カレッジ「ほっかいどう学」大学放送…

大学放送講座に出演します

[:W270:right] 道内の大学の教員が講師を務め、テレビ放送で30分間ずつ授業を提供する道民カレッジほっかいどう学大学放送講座(製作:北海道放送(HBC))の今秋のシリーズに出演することになりました。私の担当回のお題は「政治参加の新手法〜北のまちづく…

フードナノテク本を出版

2006年から2013年にかけて参加したフードナノテク(食品へのナノテクノロジーへの応用)に関する研究プロジェクトの成果を、日本経済評論社から出版しました。萌芽的科学技術と市民―フードナノテクからの問い作者: 立川雅司,三上直之出版社/メーカー: 日本経…

世界市民会議(WWViews)関係の研究を論文として発表

先日発行された『科学技術コミュニケーション』13号に、下記の論文が掲載されました。昨年9月に開催された「生物多様性に関する世界市民会議(WWViews)」=写真=を対象として、修士課程の郡伸子さんが、日本科学未来館のチームと共同で、阪大CSCDの研究者…

「BSE問題に関する討論型世論調査」の報告書が完成

当研究室では、3年前から、討論型世論調査(deliberative poll=DP)を科学技術への市民参加、科学技術コミュニケーションに活用するための研究を進めています。その一環として、昨年度(2011年度)、札幌市や北海道新聞社、北海道新聞情報研究所の協力を得…

川崎DPふりかえりシンポジウム「対話で拓くエネルギー・環境問題」

原発への依存から脱却し、新たなエネルギー戦略をつくるための「国民的議論」の一環として、今年8月に川崎市民を対象とした「エネルギー・環境戦略 市民討議」(実行委員長:柳下正治・上智大学大学院教授)というイベントが行われました。討論型世論調査(D…

エネルギー選択の「国民的議論」をサポートする活動に取り組んでいます

しばらく更新せず、ご無沙汰をしました。この夏 政府は、2030年時点での原発比率など、将来のこの国のエネルギー・環境戦略をめぐる三つのシナリオを国民に提示し、議論を求めています。政府の主催で討論型世論調査や意見聴取会が行われ、民間でも各種の討論…

『市政への市民参加の推進と討論型世論調査』札幌市との共同研究で報告書

当研究室では昨年12月から、札幌市の大学提案型共同研究事業(受託研究)の支援を受けて、市政への市民参加の推進に討論型世論調査(Deliberative Polling)を活用するための研究を進めてきました。このほど報告書をまとめ、近日中に発行の予定です。今回の…

「科学技術との付き合い方」を北海道新聞に連載中

先週の土曜日から、北海道新聞の夕刊に「科学技術との付き合い方」という記事を連載中です。途中お休みをはさみながら、2月中旬まで5回連載します。1月7日掲載の1回目は、福島第一原発の事故を踏まえて、改めて、科学技術に対する市民参加によるコントロール…

「BSE問題に関する討論型世論調査」の報告書をまとめました

当研究室も参画している科学技術への市民参加のための手法研究プロジェクトの一環として、今年9月から11月にかけて「BSE問題に関する討論型世論調査」を実施しました。その報告書がこのほどまとまりました。討論前後のアンケート結果の比較の概要も掲載して…

討論型世論調査、イベントを実施しました

科学研究費補助金による研究の一環として進めている、BSE問題に関する討論型世論調査の社会実験。先週の土曜日、そのクライマックスとなる討論イベントを北海道大学で行いました。一般から無作為抽出で募った約150人の参加者の方々に、「これまでのBSE問題」…

「サステナビリティ・ウィーク」でお話しします

キャンパスでは、今ちょうど紅葉が見頃になっています。北大では例年この時期、持続可能な社会の実現について議論する「サステナビリティ・ウィーク」という催しが開かれます。このサステナビリティ・ウィークの一環として10月30日に行われる、Global Issues…

討論型世論調査の見学者を募集

当研究室で昨年春から取り組んでいる、「科学技術への市民参加に「討論型世論調査」の手法を活かす可能性に関する研究」(科学研究費補助金基盤研究(B)、課題番号:22300301)。この研究の社会実験のクライマックスとなる討論イベント「みんなで話そう、食の…

BSE問題に関する討論型世論調査、スタートしました

当研究室では、昨年度から2013年春までの3年間の計画で、「科学技術への市民参加に「討論型世論調査」の手法を活かす可能性に関する研究」(科学研究費補助金基盤研究(B)、課題番号:22300301)に取り組んでいます。この研究の中心となる大規模社会実験を、今…

『奇跡の海』を書評(『科学』3月号)

奇跡の海―瀬戸内海・上関の生物多様性―作者: 安渓遊地,佐藤正典,飯田知彦,山下博由,粕谷俊雄,加藤真,金井塚務,小泉武栄,日本生態学会上関要望書アフターケア委員会出版社/メーカー: 南方新社発売日: 2010/09/22メディア: 単行本(ソフトカバー) クリック: 1…

「共同事実確認」に関する国際WSで話題提供します

直前のお知らせになってしまいましたが、来週火曜日(2月15日)に都内で開かれる、下記の国際ワークショップで話題提供します。定員(100名)に達しましたので事前受付は終了したそうです。が、立見かつ同時通訳サービスなしでもよければ、当日直接会場にい…

科学技術行政と市民とのつきあい方

サイエンスアゴラ2010でのシンポジウム「科学技術行政と市民とのつきあい方」で、「市民の熟議を科学技術政策に生かす方法」という題で話題提供します。2010年11月20日(土)午後0時45分から、東京国際交流館4階の会議室1で。詳しくはサイエンスアゴラ2010の…

コンセンサス会議に関する日本語文献リスト

最近、日本におけるコンセンサス会議の展開について紹介する論説を書くために、コンセンサス会議について日本語で書かれた文献を網羅的に集めました。論説のために与えられたスペースは限られており、参考文献一覧には一部しか載せることができませんでした…